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あの後、コンビニで週刊誌を立ち読みして、時間を潰し時刻は07:00。
ようやく正門が開く時間だ。
俺は高校へと向かっていた。
そして、見えてきたあのコンクリートの少し古びた校舎が、俺の通う高校だった。
予想通り正門が開かれていた。
俺はふと、とある予感がした。
半信半疑の勘だった。
まさか、な。
眠い目をこすり、欠伸をしてから、教室へと向かった。
ガランとした教室。
誰もいない教室は、初めてではないが、なぜだかため息が出た。
中に足を踏み入れ、大きな窓に寄りかかる。
時計を見ると07:20だった。
俺は何を期待していたのだろう。
自然と視線が下がっていく。
『誰かいるの?』
うとうとと顔を上げるが、誰もいない。
声はしない。
あれは、いつの日のことだろう。
とりあえず、席に座って、時計と睨み合っていた。
気づけば、朝日が教室に差し込み、眩しいくらいだった。
おはよう、“明日”。
なにが嬉しいのか、俺は微かに笑みを浮かべていた。
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