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「俺もって事は矢野も来るのか?」
驚いた顔で俺を見る井田の顔が近すぎて、うっとおしいと押し返してやる。
「珍しいな、矢野が来るなんてさ。」
「友情の為だろ?」
青木が澄ました顔で井田に言うと、そうだなと頷く。
「でも、鈴木蓉子ちゃんを誰が誘うんだよ?」
最もな質問だ。
「弥生が誘ってくれるってよ。」
「え~、大丈夫かよ?」
井田が心配そうな顔をするから俺も落ち着かない。
その時、村田朔子の机で歓声が上がった。
思わずそちらを見ると、中川が村田朔子の肩を揺らして捲し立てていた。
それに反応して顔を赤くして首を振っている。
あまりにも無遠慮に見すぎたんだろうか?
俺の視線に気が付いた中川がフッと目を細めた。
「何か盛り上がってんな、アイツ等。」
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