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あの日の夜、メールでも来るかなと思ったが的外れだった。
次の日、挨拶でもしようかと思ったが目さえ合わなかった。
まるで日曜日の出来事が夢だったみたいだ。
財布に入れたままの映画の半券だけがアイツと俺を繋いでいる。
相変わらず村田朔子は三人で顔を突き合わせて楽しそうに話していて、そしてバイバイと手を振って教室を出ていった。
舞田や鈴木と帰るんだろう。
「なぁ今から行けるよな？」
井田がわざわざ俺の視界の中に入ってきて変な顔をしている。
「何だよ？」
「ぼんやりし過ぎだって。」
大丈夫か？と本気で心配して聞いてくる井田に首を横に振って制す。
「夕方までなら空いてる。」
「じゃあ昼飯食べてカラオケでも行こうぜ。」
井田は早々に立ち上がって俺達を急かした。
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