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俺の言い方が乱暴になって、漸く弥生にも通じたらしい。
「分かった。じゃあ夏休み遊ぼうよ。」
懲りない弥生の言葉に時間があればな、と適当に答えて村田朔子の席を見る。
既に席には村田朔子はおらず、カバンさえもない。
部活にでも行ったのか、まさか帰ったのか確認の為に下駄箱に直行する。
だが、村田朔子の下駄箱には靴はなかった。
誕生日プレゼントが欲しいって言ったのは自分だろ?
俺のブレスレットを欲しいって自分から言ったんだろ?
何で勝手に帰るんだよ。
「勝手に帰ってんじゃねーよ。」
苛立ちを抑えきれず、下駄箱の端を蹴飛ばした。
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