第一章<lighthoure>

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「すいませんが、少し質問してもよろしいでしょうか?」 俺は恐る恐る馬上の女性に話し掛けてみた。 「うむ、何でも聞くといい。」 「えーと……今、西暦何年ですか?」 凄くベタな質問であるがこの質問で全てが決まると言っても過言ではない。 そして返答は!? 「セイレキ?何だそれは?」 ……。 異世界確定!!!!! うなだれる俺。 不思議そうに俺を見る馬上の乙女とその後ろの少女。 「キミ、何があったか知らないがそんな顔をするでない。」 馬上の乙女に慰められる俺。 「そうだ!!お館様の前でそんな顔をするな!!」 馬上の少女に責められる俺。 「ありがとうございます。すいませんが俺の話を少し聞いていただけませんか?」 「分かった、申してみてくれ。」 およそ30分後 「なるほどな、してキミは別の時代または世界からやって来た可能性が高いと?」 「はい、今まで見たことのない景色ですし、俺の知っている歴史とは微妙に差異があるかと。」 何故自分の知っている歴史と差異があると思ったか。 それはこの世界にはよく見ると電化製品があるのだ!! 最初は現代だからだと思ったが、どうもこの時代に作られたものらしい。 炊飯器やら冷蔵庫、電子レンジまでありやがった!! そしてこの女性の話によるとそれらは全て魔力と言う未知の力で動いているらしい……。 魔力という単語自体ほとんどフィクションでしか聞いたことないのにそれが存在している……。 俺は今自分のいる世界が異世界だと思うようにした。 これ以上そのことについて考えると頭がどうにかなってしまいそうだ……。 不測に事態には順応、つまり馴れることが大切なのだ。
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