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両手で首を押さえて、必死に呼吸をする。
だが、なにも入ってこない。
目の前が歪んで見えてきた。
谷崎は後ろを振り替えると、四つん這いになり廊下の窓にしがみついた。
鍵が掛けられてあり、指を引っ掻ける箇所が5つに見えた。
スカ……スカ……ス…カ…
目の前が白くなってきた。
左手の人差し指は震えだし、谷崎の唇は紫色へと変化していく。
…………カチ…「空いた」
谷崎は渾身の力で窓を右にスライドさせた。
ガツ…フー
廊下に充満していた空気は吸い込まれるように外へと逃げていく。
…スゥー ハァー スゥーハァー…
谷崎は息をしながら生きてることに感謝し喉から手を離した。
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