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帰り道。爽やかな風が僕の体へ通り抜ける。周りの植物の匂いも一緒に体の中へ主張をしている。どうにももどかしい。 ふと前に目をやると大きな夕日が僕を照らす。この夕日はいつも変わらずにいるのに、いつ見ても素晴らしい。体の毒を取り除いてくれる。 君はいつも輝いている。しかし、僕は同じように生きているのに気持ちよく感じない。ましてや輝きもしない。ちょうどそのとき、雲が君を隠した。まるで僕から目を背けさせるように。長く。大きく。 ゛変わらなくてはいけない。゛何回そう思っただろう。思うだけ。何もしようとしない自分に腹が立つ。逆に満足しているのかもしれない。何でもいいから初めないといけない。そう思うとふと足を止めて前見た。さっき隠れたあなたが、気にしているように少しだけ顔出している。やはり美しい。 『誰かと共有したいな。』 僕は思った。ふと感じた。ならば実行しよう。今度こそ自分を変えるために。
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