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居間に入る直前に私は感じた。なんだろう…このへやから暗黒側の力を感じる。私がそう思ったときには居間の戸は私の力でなく向こう側の力で開き扉の向こうで立ち尽くす巫女服の二人の姿見をみて私のMPは零になった。言わずとも解ると思うがそのふたりというのは私の母親と死に損ないそうな大婆さまであった。
私はその後居間ではなく私が伊達政宗を呼んだ部屋の真ん中に座らされた。そして死んだ魚の目のような母親が口を開き私に問いかける。
「鳴海さん?」
「なんでしょう、母上」
普段なら母上など言わないが彼女は精神状態が極限になると敬語になるらしい。
「貴方なにをしたかわかってるの?」
「私のお粗末な脳にはなにがなんだか…」
そう言い放つと大婆さまが巫女にとって必需品の箒で私の腹を殴った。
「いてっ!?どうして頭じゃないの」
私がそういうと大婆さまはまたしても死んだ魚のような目で私に言う。
「あんたのお粗末な脳に死傷があったら可愛そうじゃないか」
要らん心配ありがとうございます。ため息を漏らしつつ母親が再び問いかける。「貴方はなにをしたの」
「伊達政宗を召喚しました」
その名を口にすると二人とも呆れたような顔になり二人は私の肩に手を置きこう言う。
「責任取んなさい…」
そう言い残すと二人は部屋を出ていった。
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