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桐谷くんが帰ってしまって
静まり返る教室…
「楓さん、こっち向いてよ」
「ヤダ」
「いいから…向いて?」
「……」
そっとこっちを向いた楓さんに
ちゅっと軽いキスをする。
途端に真っ赤になる楓さん。
この子まだキスに慣れないんですよ。
結構な程度でキスしてるんですけどね…
「もう…いい加減慣れてくださいよ」
「しょうがないだろ…」
楓さんは俺の胸に顔を埋め
真っ赤な顔を隠すように
俺の胸に押し付ける
「でもっ…ニイは俺のだからなっ」
楓さんにキッと睨まれるが…
上目遣いで正直、怖くない。
逆に可愛い。しかも言ってることも
恥ずかしいことだし。
「それはこっちのセリフですよ」
「だって…ニイさっきなんて
答えようとした?」
「…。楓さんがいるからムリですって」
「だって…ニイ最近俺のこと
構ってくれなかったし…」
「それは…楓さんが生徒会のことで
忙しそうだったからです…」
楓さんに会ったら俺
何するかわかりませんしね。
「…俺不安だったの…
ニイもう俺のこと
好きじゃなくなったのかなって…」
どんどん楓さんの目に
涙が溜まっていて声も震えていた。
「バカでしょ、楓さん」
「え…?」
「僕があなたを離すわけがないでしょう?
たとえ…俺らの間に壁ができたとしても…
離す気はありません」
耳元でそっと囁いた
.
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