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「チクショー、次は勝つからな~!」
「ふむ、私の愛にみちた攻撃が通用しなかったとは……」
「さあ、次行きましょう!」
2回戦、スタート
「4連鎖、コサイン!」
「4連鎖だ、サランヘヨ」
「ボクも4連鎖☆稲妻落とし!」
ところで……連鎖とともに、皆それぞれに唱えている呪文?というよりか技の名前について。
実は技名に深い意味はなく、おのおのが好きな言葉をテキトーにつけているだけなのだ。
私の『サイン』『コサイン』などは数学用語。
「2連鎖、フリケン!」
佐々木まぐろくんの『フリケン』『稲妻落とし』などはけん玉用語。
「3連鎖、アイラブユー」
リス先輩の『アイラブユー』『サランヘヨ』などは……、訳すとすべて『愛してる』の意味になるらしい。
そんな呪文らしからぬ技名でも、手から電気が発生したり少爆発がおきたりと、なんだかちょっと不思議である。ぷよ勝負って、いったい何なんだろう?
「チャ~ンス☆フィーバー突入、っと」
「わああ、いつの間に!?」
しまった、ちょっと考えこんでいたら、いつの間にか戦局が不利なことにーー!
「7連鎖☆円月殺法!」
「う、うわああ!」
「ふぉおおおぉお!?」
→りんご・りすくま、ばたんきゅー
「さっきのお返しさ☆」
「また負けてしまった……」
「もー、次は負けませんから!レッツ!」
「「ぷよ勝負!」」
「稲妻落とし☆」
「なにをー、5連鎖でお返しです!」
「ならば私は……」
私はぷよ勝負の途中で、ふとこんなことを考えた。
もし、空間のゆがみ的なものを消すことに成功して、すずらん町からぷよぷよが全くいなくなる日が来たら?
その時は、ぷよ勝負もできなくなるのだろうか。
もちろん今は町を守るためにやってるワケだけど、なんだかんだ言ってぷよ勝負は『楽しい』ものだ。
それがいつかは出来なくなってしまうというのは……ちょっぴり残念な気がした。
「りんごちゃん、集中しないと負ける、よ?円月殺法!」
「う、わああ!?」
でもやっぱり、このままぷよがふりつづけてるのは好ましくないことだよね。ま、いつか『その日』が来るまで、みんなとのぷよ勝負を楽しめたらそれでいっか。
「「「フィーバー突入!!」」」
こうして私たちは、下校時間が来るまでずっとぷよ勝負をつづけたのだった。
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