57人が本棚に入れています
本棚に追加
「空間のゆがみ的なものは、実はそれほど高くない位置にあると思われる。なぜなら、視力の高いりんごくんだけではなく、私にもその存在がはっきりと視認できるからだ」
「「ふむふむ」」
先輩はボードの上の方にぐちゃぐちゃしたものを書きこんだ。たぶん空間のゆがみ的なものを表しているのだろう。
「そこで、きのうの実験で使用した花火を用意する」
「「え?」」
「打ち上げ花火の飛距離なら、十分に届く計算だ。これを空間のゆがみ的なものの真下に設置し……」
リス先輩はボードの下の方に打ち上げ花火の絵を書きいれ、そこから上向きの矢印を、空間のゆがみ的なものの絵にむかってぎゅーんとのばした。
「どっかーん、というわけだ」
「………………」
「………………」
「………2人とも、どうかしたのかね」
「や、あの、それは止めといた方が☆」
「そそそそーですよ!もしかすると、逆にゆがみがひどくなるかもしれませんし!それになにより……成功失敗にかかわらずグロテスクなことになります」
具体的にいうと、
『ぷよ(だったもの)のシャワーがふりそそぐ』ということだ。それを人は
地獄絵図と呼ぶ……
「り、リス先輩、やっぱりエコロから聞きだすのがイチバンですよ。そのためにも、今日の活動は落とし穴の調査にしませんか!?」
「ぼ、ボクもりんごちゃんに賛成☆」
「ふむぅ……2人がそう言うのであれば」
「よ、よーし!ではさっそく、裏庭に行ってみよう!」
こうして、私たちはなかば強引に落とし穴の調査を開始した。
最初のコメントを投稿しよう!