思わぬ落とし穴

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「空間のゆがみ的なものは、実はそれほど高くない位置にあると思われる。なぜなら、視力の高いりんごくんだけではなく、私にもその存在がはっきりと視認できるからだ」 「「ふむふむ」」 先輩はボードの上の方にぐちゃぐちゃしたものを書きこんだ。たぶん空間のゆがみ的なものを表しているのだろう。 「そこで、きのうの実験で使用した花火を用意する」 「「え?」」 「打ち上げ花火の飛距離なら、十分に届く計算だ。これを空間のゆがみ的なものの真下に設置し……」 リス先輩はボードの下の方に打ち上げ花火の絵を書きいれ、そこから上向きの矢印を、空間のゆがみ的なものの絵にむかってぎゅーんとのばした。 「どっかーん、というわけだ」 「………………」 「………………」 「………2人とも、どうかしたのかね」 「や、あの、それは止めといた方が☆」 「そそそそーですよ!もしかすると、逆にゆがみがひどくなるかもしれませんし!それになにより……成功失敗にかかわらずグロテスクなことになります」 具体的にいうと、 『ぷよ(だったもの)のシャワーがふりそそぐ』ということだ。それを人は 地獄絵図と呼ぶ…… 「り、リス先輩、やっぱりエコロから聞きだすのがイチバンですよ。そのためにも、今日の活動は落とし穴の調査にしませんか!?」 「ぼ、ボクもりんごちゃんに賛成☆」 「ふむぅ……2人がそう言うのであれば」 「よ、よーし!ではさっそく、裏庭に行ってみよう!」 こうして、私たちはなかば強引に落とし穴の調査を開始した。
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