57人が本棚に入れています
本棚に追加
「というわけで、現場である裏庭にやってきました!」
「あらためて見ると、これはひどいな」
「落とし穴、100コぐらいあるんじゃないですか?☆」
私たちが今いるのは『KEEP OUT』と書かれたテープの前。本当はこのテープより手前も落とし穴ゾーンだったのが、通行に必要だからという理由で(やや雑にではあるが)すでに埋めたてられていた。
しかし、それ以外の場所……つまりテープのむこう側は放ったらかしで、しかも当分のあいだはこのままになるらしいとのこと。
「ま、調査のためだから……立ちいり禁止でも入るしかないよね」
「そーだね☆」
私たちはテープの下をくぐって調査を開始した。『二度あることは三度ある』とはいうけど、もう落ちないように気をつけないと。
「それにしても……これといった手がかりが見つからないなぁ……」
「どっかの穴にエコロが隠れてたらいいのに……ね☆」
「あはは、まさかぁ」
「2人とも、もう少しむこうの方も調べてみるかね?」
「「はーい」」
調査を続けるうち、私たちは学校の裏門にやってきた。このあたりは人や車の通行があるため、比較的きれいに埋めたてられている。
「……あやっ!?2人とも、校門の外にも落とし穴が!」
なんと、凄いことに、道路のアスファルトにまで穴が開けられていた。地面は埋め立てればなんとかなるけど、これでは工事が大変だよ!
「おや……?ここからの落とし穴、なんだか……点々と続いてない?」
穴は民家の庭や植え込みのかげなど、バラバラに散らばったものもあるけれど、全体的にはどうも『並んで』いるように見える。
「これはまるで、エコロが『落とし穴を掘りながら移動した』ようだな」
「じゃあ、これをたどってゆけばエコロの足取りが掴めるってことですか?☆」
「なるほど、鋭いよ佐々木まぐろくん!よし、このままたどってみよう」
最初のコメントを投稿しよう!