第一章

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俺は慌てて魔法陣から出ようとした。しかし足が全くもって動かない。それどころか体の隅から隅まで動かす事ができなかった。 「竜二、出たくても足が動かないんだよ。ネズミ取りにネズミが引っ掛かったみたく体がうごかねえ!」 「何だと、だから危ないって言ったぜ、彰が好奇心旺盛だと知ってて誘ったが、まさか発動するとはな、仕方ない。今俺が出してやるから待ってろ!」 そう言うと竜二は俺に向かってダッシュしてきた。後もう少しで俺の所に着く瞬間、光の輝きがよりいっそう強く光った。 余りの眩しさに、俺は目をつぶってしまった。 そして魔法陣の光が収まり、その広場にいた二人は消え、魔法陣は光の粒子となって空に登って行き、そこには、ただ閑散とした広場だけがそこにあっただけだった。
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