13.

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太陽が顔を出し、地上を照らし出す。 日の光は天からの恵みだとか言うけれど、この季節にはあまりありがたいものではない気がする。 私は部屋の真ん中に置いてある布団の上で、寝苦しさから唸っていた。 掛け布団はすでに部屋の隅へ放り投げられ、寝間着は汗をたっぷり吸い込んでいる。 それを気持ち悪いと思いながらも、布団からはどうしても起きられない。 風月亭では太陽が顔を出すのとともに起きていたのに、壬生浪士組に来てからは前の世界での生活へと戻ってしまっていた。 その理由は解っている。 緊張が解けたのだ。 風月亭では仕事を任され、それをこなそうと努力してきた。 しかし、ここには医師として入り、それ以外の仕事は与えられていない。 つまり、怪我人が出ない限り、私は暇人──ニートなのだ。 そしてここへ入隊してからの四日間、そんな生活が続き……現状となる。 「……暑い」 うだうだし続けて、おそらく一時間は経っただろう。 ようやく言葉を発し、体をむくりと起き上がらせた。 眠いわけではないのだが、盛大に欠伸をしているところへ、廊下から声をかけられた。 艶のある、色気を含んだその声に、私は眠たそうな声を出した。 「今日は原田さんか」 「おっ、起きてんじゃねぇか。入るぞ」 そう言って、原田は障子を開こうとした。 しかし、開かない。 少し力を入れるが、それでも開かない。 訝しんだ彼は一度手を離し、部屋を睨みつけた。
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