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「待てっ! 螢(ホタル)っ!」
仲間に手を下した。
ただ、彼等は表の世界に憧れただけ。
もう限界だ。
16年生きて、何人殺した?
何人の命を摘み取った?
「待てっ! 戻るんだ! 俺に……俺に、お前を斬らせるなっ!」
走っていた足を止める。
螢「私は、この世に生きていない。ただの死神だ。お前に殺されることで、生きていた証となるなら、受け入れよう」
仲間をこの手で殺した。
彼らを悪とし、斬った。
そして私は脱走を図り、悪とされている。
「お前は………最初から殺されるつもりだったのか?」
螢「…………だとしたら、殺してくれるのか?」
「…………そうか。
だったら、望みを託されてやる」
私は…………こうやって死んだ。
自ら死を望んだ。
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