プロローグ

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「その電車乗りま~す」 「すみません、こちらは……」 制止しようとする駅員を振り切り俺は電車に乗り込んだ。 どうやら終電に間に合ったらしい。 俺は安堵感の中、空いていた席に座り込んだ。 終電にしては空いている車内。 前の車両の近くの椅子には、誰も座っていなかった。 よく考えてみると、この時間は終電がないはずである。 何かがおかしい気がした。 乗客には、どこか生気が全く感じられなかったからだ。
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