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「ふぅ…今日も契約者0か」
そんな事をぼやきながら路地裏を歩く白い獣が一つ。
「このままじゃ滅びるよね…早いうちにさ」
と独り言をまたぼやき、獣は空の蒼月を見上げた。
月の周りには星達が輝き、そして宇宙が広がっていた。
「にしても…綺麗な月だ。こんな日は魔女なんて出なきゃいいのに。」
深く溜め息をつき、獣はまた空を見上げた。
クケケケケケ
夜の静寂に木霊する不気味な笑い声。
辺りは絵本の中の様に様変わりし、綺麗だった夜空も月もなくなっていた。
「っ…魔女!」
その状況に焦りを見せる獣。
身構えているものの四本の足は震えて止まらない。
クケケケケケ
笑い声と共にその声の主が姿を現す。
花か?それとも泥か?
どう言い表せばいいかわからない異形がそこにあった。
「(ぼくじゃ太刀打ちできやしない…マミに連絡を)」
獣は目を瞑り
「(マミっ、大変だ。魔女が)」
マミ「(わかってるわ…。場所も特定できるけどかなり遠いわね…)」
マミなる少女とテレパシー会話し始めた。
「(なんとか頑張ってみるから…急いで!)」
マミ「(わかったわ、無事でいて、キュウベェ。)」
そんなやり取りをした直後、襲いかかる異形。
QB「わわっ…」
なんとか紙一重で回避するキュウベェだったが。徐々に壁際に追い詰められ、遂に逃げ道がなくなる。
「…逃げ道が…ひいっ」
迫る異形。
マミ「(キュウベェっ!!)」
しかしマミは助けに間に合わない。
万事休す、満身創痍。そんな時だ。
「怖くないくせに、偉そうに演技して。」
そんなツン気のある言葉と共に黒白の衣の少女が異形の前に舞い降りた
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