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ちょっと困った様に、おれは手伝うって言ったんだ、なんてふて腐れている瑠衣、確かに瑠衣に口を挟まれてはややこしい事に成りかねないが… 「人には向き不向きってもんがあるんだ、なっ?佐久」 あっけらかんと言い放つ永太は、その気になれば多分おれより要領よくこなす事が出来るはずなのだが、大抵は人に押し付け高見の見物を決め込んでいる 「瑠衣はともかく永太!おまえは面倒なだけだろうが」 「まあ、そう言うなって、おっ、ほら開いたぜ」 永太の声に視線を門に向けると、そこにはいかにも秀才と言った雰囲気の端正な顔立ちの青年が姿勢正しく立っているこれはもしや永太が奈美姉に頂戴した本に載っていた例の…、まさかと思いつつも様子を伺う 「ようこそ、宝山学園へ、私は高等部の副会長、二階堂彰と申します、教頭先生に案内を申しつかってきました、どうぞよろしく」 柔和な笑みを浮かべる二階堂はどこか欺瞞に満ちた気配を纏っている、一言で言うといけ好かない 「うわー、なんか気持ちわりぃ奴だな~」 「ああ、よろしくしたくはねぇな」
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