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「冒険してくるとか言うんじゃねぇぞ」 「すげぇ~、よくわかったな」 鋭い視線で牽制して見せると何故分かったんだとばかりの驚愕の表情を浮かべる瑠衣 ポーカーフェイスとは無縁の弟に寧ろそんなにわかりやすくてどうするんだと言ってやりたくなる、無論言った所で改善されるとは思えないが 「だめだからな」 「え~、いいじゃんよ~、すげぇ面白そうなのに~」 「後で3人でゆっくり探検しよう、今は自分たちの部屋行く方が先だろ?」 「おっ、ならいいや」 少しぶーたれかけた瑠衣だったが佐久のとりなしにすっかり気をよくして満面の笑みを浮かべて見せた 相変わらずの子供っぽさだがそれが良いところでもある やっとの事で瑠衣を落ち着かせるとこれまた立派すぎるエントランスを抜け寮監の部屋に赴く 叩いたドアから出てきたのは気の良さそうなじいさん一人、こんな年寄りにこのでかい寮を取り仕切ることができるのだろうか 「これが君たちの部屋の鍵だね、3年の二人は同室で4階、1年の子は2階だね、1階は共有スペースになっとるから後で見て回るといい、後、今は授業中だからおらんが寮長は頼りになる子だから何か分からんことがあったら彼に聞いてみとくれ、後で顔出す様に言うとくから」 そう説明を受けるとこの寮を取りまとめているのが誰だか分かった様な気がした、さっきの副会長みたいにおかしな奴でなければいいが 「おれと永太は同室だけど、瑠衣と同室なのはどんな子だろうね」
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