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「あなた、もうそろそろお昼になっちゃいますよ?」
「んあァ…? もうこんな時間か……」
午前11:58。
午前ギリギリで起きた佐山諒は寝ぼけた頭で今日一日のスケジュールを考える。
「ぅんー…未定だな」
彼の職業は便利屋。
頼まれればどんな危険な依頼でも引き受け完了させる裏の仕事である。
故に依頼が来なければ全く仕事にならないハイリスクハイリターンな生活を送っている。
「もう…そんなだらけた姿をあの子に見せないでくださいね?」
そんなセリフを吐きながらドアに寄りかかり腕組みをしているのは妻の佐山遥(旧姓:西野遥)である。
彼女は身長が140㎝に達するかどうかというサイズなためどこからどうみても小学生にしか見えない。
不思議なことに年月が経っても全然容姿が変わらない。
ちなみに数年前念願の幼なじみ同士の結婚を果たした二人の間に娘が一人。
そして会社の同僚の居候が一人くらしている。
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