三十路を過ぎたら別世界

世界の変革

まきの話を要約するとこうだ。

一昨日、俺と鉄男は納品先のクレーム処理に勤しんでいた。その時に発生したのがこの事態、

“全世界同時多発突発性精神昏睡症候群”

車内で昼飯を貪っていた所を発症？してしまった俺と鉄男だが、幸運にも鉄男は一時の意識不明に止まり（といっても二時間程）未だ意識不明の俺を病院まで運んでくれたらしい。

｢ほんま、ｸﾞｧｯｸﾞｧｯ！かいな。ｸﾞｯﾁｬｸﾞｯﾁｬ！てっちゃんが、ｶﾞｯｶﾞｯ！助けてくれ、ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ！ぁんやなぁ、ｹﾞｪｰﾌﾟ！｣

｢食いながら喋るな！汚いなぁ！｣

ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ…

｢ぷはぁー！お茶うめー！｣

ふあ、腹も膨れたし満足満足。

｢おい！また寝ようとするな、おっさん！｣

被った布団を奪われて軽く不機嫌な俺よしい。

｢おい～病人やぞ～。もうちょい寝かせろや～｣

｢…うぅぅ｣

見たら顔を涙でぐしょぐしょのまきがおった。