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ハァハァ、疲れた…。
五階から全力で降りるのは、流石にキツかった。
カ「おいっ、俺を何処に連れて逝くきだよ?!」
『僕らの新しい世界に帰ろう、マベル。“デルベラ”へ。』
デルベラ?なんだそれ。聞いたことの無い世界だ。
………聞いたことの無いハズなのに、懐かしいと思ってしまうのは何故だろ?
カ「俺は行かない。お前一匹で逝きなよ。」
『それは出来ない。約束した。必ず探し出して一緒にいる。だから連れて帰る。』
なんだその意味分からない自己中発言。
『時間が無いんだ。早く逝かないと体が破裂する。』
なっなんだって!?
俺の体が破裂するだと?
逝くしかないのか…?
『限界だ。』
狼は立ち上がると、俺の襟をくわえて、いつの間にか出来た穴に飛び込んだ。
……飛び込んだ?
って俺、死ぬじゃんっ!
せめて可愛い子ちゃん見つけて、アンナコトやコンナコトをしたかったのに!
終わったな、俺。
今度こそ青春よ、お別れだ。
あれ、なんか目のピントが合わせられない。それに眠い。
寝よう………――――――
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