プロローグ

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「前線後退!!」 硝煙の匂いと粉塵吹き荒れる中、既に聞き慣れた仲間の悲鳴が小霊する。 次々に入る救援要請、それに応じる余力は既に何処の部隊にも残されてはいない。 初めから解りきっていた。 未知の生命体による侵食、本土上陸を阻止する為に編成された大小幾つもの隊。 前線に投入された隊のどれもが、新兵や兵卒で編成されており、中佐以上の佐官は配備すらされていない。 つまりは捨て駒。 噂によると本土を破棄した上層部は、今作戦を皮切りに中東に移動。合流後に本土の一斉空爆を行うらしい。 俺達には生き延びる事さえ許されないのだ。
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