『一年に一度の幸せ』(沖田×土方💓)

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  ちょうど切りのいい所で仕事が終わり、断る理由も見つからなかった為土方は行灯の明かりを消して沖田の誘いに乗った。 布団一枚に大人二人は流石に狭かったが、すぐ傍から伝わる温もりが嬉しかった。 この温もりを感じたまま眠れるのだと思うと嬉しくて、土方は頬を綻ばせながら眠りに就こうとした。……のだが、寝着越しに胸元を弄ってくる手に妨げられ、何をするのだと相手を睨む。 沖田はニヤニヤと人の悪い笑みを浮かべながら、胸元を弄っていた手を下へ移動させていく。 「やめろ……俺は疲れてんだ」 「そんな事言って……、本当は嬉しいくせに」 「くっ……ふ、ぁ、……や、やめろ!」 裾を割って下帯の上から土方自身をやんわり揉んでやると、途端に甘い声が上がった。 それでもまだ理性は切れず、沖田の手を退けようとする。 「僕は今、物凄く土方さんを愛したい。駄目ですか?」 そんな甘えた声で……優しい微笑みで囁くのは卑怯だ。 好きにしろとぶっきらぼうに答えると、沖田は心底嬉しそうに笑った。 その顔に土方が弱いと沖田は知っているのだろうか。
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