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・・・――
「はい、できた」
母さんの声とともに、襖がすっと開けられる。
「「おお」」
「きれいよ、まつり」
待ち受けていた、親父とまつりの両親がどよめく。
……今年は、紺の浴衣。
色白のまつりによく似合う。山吹色の帯がきりりと涼やかで、母さんの着付けセンスを少し見直す。
「へへ…」
まつりが、照れ臭そうに両手を広げて、つつ…と回ってみせる
「どうかな、宗ちゃん」
見上げられて、つい目をそらす。
どう?って……
「いいんじゃない?」
すごく
「似合う」
かわいい。最高。
俺の答えに満足したのか、まつりがにっこりと口角をもちあげる。
「じゃあ、行こう」
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