◎Youth

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  「はははは、曜君がそんな動揺してるのはじめて見たあ」 「だっ、だって‥」 「ごめんごめん、乾さんに決まってるのにねえ」 きゃんちは大笑いしたあと、再びメガネをかけ直す。 「きゃんちも可愛いよ」 「ありがと」 なんか、大人って怖い。 まだまだ未来のことみたいだけど 俺もそんな怖い生き物になるんだろうな。 「‥でもね、きいて」 「‥‥なんだよ」 「‥私がメガネ外すのは、曜君の前でだけなんだよ」 俺が息を呑んで、そしたら、チャイムが鳴った。 「きゃんち、それって‥」 「あら、乾さん」 きゃんちの目線は廊下に。 その視線を辿ると、確かに曜子が立っていた。 「行くよ、曜介」 「え、あぁ」 「仲良しじゃない、青春だねー」 後ろから、きゃんちが小声でそう言った。 俺は振り向かないで、 「失礼しました」と言って保健室を出る。
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