2/3
前へ
/9ページ
次へ
   中三の夏。  ジャカジャカと鳴く蝉の超音波の中。何の前触れもなく、彼女に告げられた言葉。 「伊織、私と別れてよ」  突然の彼女の言葉に俺は呆然とするしかなくて、 「私、他に好きな人ができたの」  突然の告白に、心臓が縮んだ。  急に切り出して、急に去っていく彼女の姿を――…俺はただ、見送るしかなかった。  この日、俺は決めたんだ――  
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加