※電車という密室空間

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とにかく落ち着きたくて、 駅にあるトイレの個室に逃げ込んだ。 「は…、はぁ…っ」 便器の蓋に丸く座り 耳を塞ぐ。 『空くん』 『空くん』 『空くん』 自分の名前を囁く声が 頭から離れない。 … 自分の名前? 「うそ…」 なんで俺の名前、 知ってんの? 頬の冷汗が 静かに地面へ落ちた。 .
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