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あんまり顔出したかないんやけど、仕方無い。自分も助け船出したるか…。
「藤堂はん、こないなとこに居ったんか。探したで?副長の用件、至急みたいやから、急いだ方がええで?」
「あんまり待たせると、土方さん怒りますよ?あの人、本当に短気ですから。……という訳で、お話の途中みたいでしたが平助借りていきますね?」
うわぁ…本当に敵に回したかないお人や。
あの有無を言わせへん笑顔。
笑顔なのに寒気がするんは何でやろなぁ。
取り敢えず、藤堂はん確保。
相手が沖田はんの殺人笑顔で固まっとる内に場所移動や。
「土方さんの用事って何だろう?…俺、何かやった?」
「馬鹿平助。助ける為の嘘ですよ」
あぁああ…沖田はん、気持ちは分かるけど、そないに思いっきり、でこぴんせえへんでも…
あれはかなり痛いで。
「痛っ!!もう、総司痛いってば!…でもありがとな。正直、困ってたんだ」
「いちいち相手にしなければ良いんですよ。平助は隙があるから狙われるんです」
「や、まぁそうなんだけどさ…何か無下に出来なくて…」
はぁ…
沖田はんやないけど、溜め息吐いてまうわ。
「優しいんは藤堂はんの美点やけどな、必要以上の優しさは要らんで?自分の身守ることも、もっと考えや。このままやと、藤堂はん、いつか餌食になるで?それでも良いって言うんなら、止めへんけどな。自分も沖田はんも毎回助けられへんからな?」
少しばかりきついこと言うてるかもしれへんが、事実や。
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