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そんなこと……あるかもしれない。
洗濯したばかりの洗濯物が入った籠をなぎ倒され、再洗濯する羽目になったのは何時だっただろうか?
一体何をどうしたらそんなに着物が泥だらけになるのだろうかと思ったくらい、泥まみれの洗濯物を渡されたのはわりと記憶に新しい。
そういえば先日、雑巾を絞った水が入った桶を倒され、雑巾掛けをしたばかりの廊下を水浸しにもされた。
台所に忍び込まれ、食事のつまみ食いをされるのは日常茶飯事だ。
迷惑などかけられていない、と今ここで言えるほど、朔は人間が出来ていなかった。
言葉に詰まり、視線を泳がせた朔に原田は豪快に笑う。
「良いって良いって!無理すんな。迷惑かけた自覚はこれでも一応あるんだから」
「………すみません」
「嬢ちゃんが謝ることは何もねぇだろ?むしろ、謝るのはこっちだっての」
「そうそう。いつも悪いとは思ってたんだ。だから、これは…その…罪滅ぼしじゃないけど、そんな感じ?なぁ、新八っつぁん」
「まぁ、あれだ。くれるってもんは有り難く受け取っとけ。それともあれか?やっぱり色とか…その…気に入らねぇか?俺達、土方さんみたいに洒落てねぇからな…」
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