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「やっぱり…。」
「じゃが~、どことなく…。いい顔しておったわい…」
そういって横目で俺をみてからニカッと笑うゴルじい。
「どこかの王子様にでも甘い言葉でもかけられたんじゃないかのぅ~…かっかっかっ!」
「う…!…茶化すなよっ!!」
「ソラは面白いのぅ、カッカッカッ。ふむふむ…それじゃあ、そろそろ仕事を始めるとするかのぉ。」
そういってそそくさと部屋を出ていくゴルじい。
「ちょ…!まっ…!」
慌てて荷物を掴み、俺も部屋を後にする…
時は流れて…
今はゴルじいと仕事終わりでちょうど夕食を食べているところだ。
「今日の夕飯カレーじゃーん!ラッキー!」
「なんじゃ、ソラ。カレー好きなのか?」
「それはもう!ちょー!大好きだよ!」
俺は一生懸命頬張りながら胸をはる。
「わしは嫌いじゃな…」
「好き嫌いはよくないぞ!しじい!」
「だって…人参はいってるんじゃもん!」
「子供かっつーの!」
楽しいとても楽しい。
ゴルじいさんと一緒にいると落ち着くし、幸せになれる…。
俺は、小さいとき親に捨てられたから、本当の家族の温もりを知らないが、こんな感じなんだろうな、っていつも思う。
俺にとってゴルじいさんは親みたいなものだ。
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