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「ソーラー君!それかーしーてー!」
「いーいーよっ!はいっ!」
「ははは!ソラは偉いなぁ!アカネは将来ソラと結婚するといい!」
「わたしソラ君と結婚しゅりゅ~!!」
「アカネちゃ~ん。ケッコンってなーに~?」
当時の俺はまだ小さく
毎日、船長…つまりアカネと船長室で遊んでいた。
その頃はまだ世の中のことは当然何も知らず、どこに居るのかさえもわからないただの子供だった。
そしていつも船長室の椅子に座り、頬杖をついてにこやかな笑みを浮かべながら優しく見守ってくれる男性…
彼こそ当時の船長であった『ライト・ライジング』船長だ。
ライトはアカネの父であり、
若くして政府と対立関係にあった空賊で、
はじめて、
政府との貿易協定を結んだ偉大なる人だ。
ライトはサラサラの白髪で、
水色の綺麗な瞳に、透き通るような白い肌、
そして全身を覆う白くて、長いコートを身に纏った天使族の末裔であった。
とても優しく、とても強く、誰からも憧れの対象であったのだ。
「おい!ライト!いるか!?入るぞ!?」
ノックをしてから入ってきた彼、
当時、武器修理担当責任者だったエイポックである。
「やっぱ居やがったな!このやろう!ちょっとは武器の修理手伝いやがれ!」
「エイポックおはよ~」
アカネはクマのぬいぐるみをだっこしながらエイポックに手をふっている。
「おぅ!お、おはよう!アカネ!それにソラもおはよう!ってかライト!ゴルじいがペンチ振り回してお前の事探してたぞ…!」
「…ちょっとそれはまずいな…。パパ、ちょっとお仕事行ってくるから、エイポックおじさんと遊んでてね2人とも♪」
「ちょっ、まて!俺はまだ仕事が!」
「おじさん遊ぼ~」
「遊ぼー!」
「はぁ~。あとで酒の一杯でもおごれよな、ライト!ってもういねぇーし…」
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