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対面
扉を開けて入ってきたのは1人の男子生徒。
その男子生徒の登場と同時に校長の話がピタリと止み、生徒がざわつき始めた。
入ってきた男子生徒は、周りの視線など気にせず、自分のクラスに向かって歩き始めた。
整った顔立ちに、180近くはある身長。着くずした制服に白い肌。
そして目立つ青い髪。
そのルックスに多くの女生徒が見入っていた。
「凄くかっこいい..」
「あの人、名前なんて言うのかな」
「...すてき」
その女子生徒の歓声を掻き消すように、教頭が怒鳴り声をあげた。
「九条!!今まで何をしていた!!」
九条と呼ばれたその男子生徒は、教頭の声など聞こえていないかのように椅子に座った。
「聞いているのか九条!!」
「..うっせぇなぁ...」
「お前...もう一度言ってみろ!!」
「うるせぇって言ってんの。耳ついてんのかハゲ」
その言葉に教頭がキレた。
「九条ぉぉぉ!!こっちに来い!!」
「お、落ち着いて教頭!!」
「そうですよ!!入学式なんですから!!」
「教頭!!ここはどうか堪えてください」
教頭を必死でなだめる教職員。
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