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その時、彼女の背後から根が近づいて来た
彼女はそれに気付いていない
「っ鈴音、後ろだ!」
僕はそう叫んだが、時既に遅く、根は彼女の首に巻き付き他の根も彼女の四肢を瞬く間に絡めとった
「……悠輔、逃げて……」
「何言ってんだ、そんなこと出来るわけ無いだろ!」
『彼女を救いたい』
僕がそう思うと、体から光が飛び出し、何かを形作り始めた
「……悠輔?」
光は一本の長杖と三枚のカードを形作って消えた
僕はその杖とカードを手に取った
カードには何も描かれていない
初めてみるはずなのに、僕はその使い方を知っている様だった
「鈴音、君の力を借りるよ」
僕は彼女に向かってカードを翳した
すると、真っ白だったカードに風を模した絵が描かれた
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