夕暮れに染まる「 」

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「おはよー」 彼は自分のクラスに着き、誰にともなく挨拶をする。 「なるみん、会いたかったぞー!」 一人の男子生徒が、嬉々とした表情で彼に駆け寄って来た。 「和也…。その呼び方は止めろって、何度も言わせるな。俺は結城鳴海で、なるみんじゃない」 「そんな冷たくすんなって!俺としては、なるみんって呼びたくなる時があるんだよ!」 自分勝手極まりない事を言うのは、西条和也(さいじょう かずや)。 結城鳴海(ゆうき なるみ)とは、小学校時代からの腐れ縁だ。
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