7.×××

3/5
前へ
/115ページ
次へ
「つーばき!お前、何組だったー?」 「うるさいバカ。大声で名前を呼ぶな」 「俺、C組だったぜー! ていうか、バカって言うな!」 声のした方を見ると、仲が良さそうな男の子二人がそんな会話をしていた。 「お、椿もC組じゃん!またよろしくなー」 「あぁ。 ……………はぁ、うざい……」 「! 今、何か言っただろ?! 親友に向かって!」 終始テンションが高いバカそうな奴と、絶対真面目で融通のきかなそうな堅物眼鏡。 我ながら失礼な第一印象だ。 辺りがざわついて喧しくなってきたので、さっさと教室に向かうことにする。 一人歩き出すと、ふわりと甘い匂いが鼻を掠めた。 それに釣られて、振り返る。 女の子と、目があった。
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加