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「ハニーの下着は僕が預かって置きました☆だから今日はソレ着てね♪なんなら僕が手伝って」
「け、結構ですっ!」
「連れないなぁ、もう。」
そう言うと恵くんは私のベッドにボフッと音を立てて横たわる。枕元のクッションを抱き締めて、「ん……ハニーの香りがする……。」その声にちょっと顔が熱くなったが首を振って我に返る。そのうち恵くんは枕に顔を埋めて静かに寝息を立て始めた。
「もうっ、恵くん!そろそろ自分の部屋に……っわ!」
いきなり腕を掴まれて引き寄せられる。私はバランスが取れなくなり、ベッドへと倒れた。「ったた……。」ベッドの縁で膝を打ったのか少し痛む。
「ゴメンね、痛かった?けど僕、二人きりで我慢出来る程紳士じゃないから。」
点いていた電気を消されて抱き寄せられる。グッと力強く抱き締められて……そのままベッドへと押し倒される形となり、私は恵くんを見上げる。月明かりの中に浮かび上がる彼の顔が、何だか凄く切なそうな顔をしていて、
「どうしたの?」
気付いた時には、そう口にしていた。恵くんは、ハッと我に返ると、また私を抱き締めて、私の胸に顔を埋める。
「ゴメン、今日は僕、寂しいから……このままで居させて?」
何だかいつもとは違う恵くんにドキドキしつつも、私は了承する。恵くんの体温が暖かく、誘われる様にそのまま眠りへついた。明日早起きしてお風呂に入らなくちゃ……。
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