休日編

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「お前にそういう役をやらせる訳だから何か報酬が必要だよな……買い物はまぁ俺のバイト代で賄うとして……おい、何か欲しい物あるか?」 「欲しい物……いきなり言われても思い付かないなぁ。」 私が報酬の品を決めかねていると、「ふーん。ま、良いや。」誠くんは椅子から立ち、部屋から出る。でて行きかけにヒョコッとドアの間から顔を出して「準備、ちゃんとしとけよな。」と部屋を後にした。 「ってか私、了承したっけ……まぁいっか、とりあえず準備しとこ。」 私は深く考えずに、タンスの中の服を選んでいたが、そういや彼女役って設定だったし、少し可愛い感じの服の方が良いよね。と思い、この前買った小花柄のワンピースとデニムジャケットとショートブーツを鏡の前で合わせてみる。 「……んー。結構いい感じかな!これで決まりっと。とりあえずどこに出掛けるんだろう?」 私は明日着る服をタンスへ戻し、ケータイのスケジュール帳に予定を入れておく。何処へ行くかメールで聞こうと思ったが、私まだ誠くんのアドレス教えて貰って無いな……また夕方か明日にでも聞けるからいっか。
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