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部屋に戻った私はケータイを見る。着信は無い。そりゃそうだよね、元からバイトで友達と交流持つ事も少なかったし。そのバイトもこの家からは遠いし辞めちゃった訳なんだけども。私はケータイを閉じてベッドへとダイブする。柔らかな布団の感触が少しだけくすぐったい。
「……何もやること無いや。」
特にこれと言って趣味がある訳じゃないし、遊びに行くような友達も居ない。(壱葉は連絡先教えて貰うの忘れてたし、撮影忙しそう。)……寂しい人だな、私。そんな事を考えながらゴロゴロしていると、部屋のドアをノックする音が聞こえる。
「真雪ちゃん!ママだけど!入るわよー?」
ガチャッとドアノブが回り、お母さんが入ってくる。……何で居るの分かったんだろう?涼くんにでも聞いたのかな。それにしてもお母さんはいつも元気だよなぁ……。
「せめて返事があってから入ってね、お母さん。」
「あら!やっぱりここに居た。ママの勘もまだまだ現役ね♪」
ルンルン気分ではしゃぐお母さん。私の話なんて聞いちゃいないや。いつもの事だけど……。「真雪ちゃん!ビッグニュースがあるのよぉ!ちょっと来て来て!」お母さんは私の腕を引っ張り、リビングへと連れて行く。
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