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「で?」
母親が居なくなった瞬間に現れたマラを取っ捕まえて、思いっきり握りしめる。消えてなかったのかよクソ野郎。
「まあ待て、痛いから離せよ」
「オラッ」
壁にぶん投げた物体はふぎゃんと二回叫んでベッドに帰還する。ホラ、離してやったぞ。
「クソ……テメェよくも投げやがったなァ?」
「次は右でぶん殴られたいのか? 一回黙れ」
「もしかしてオラオラですか?」
無視した。心底疲れた俺は小さい布団にくるまる。「もしかしてオラオラですかァ?」二回も放たれたネタについては閉口、思いっきりぶん殴る。
「YES…YES」
俺はノリがいいんですよ。
「てかなんでカタコトじゃねぇんだよ」
下手なキャラ作りなら最初からするんじゃねえよマラ野郎。
「お前の精力がまだあるからな、言語能力がまだ高いんだ」
立ち上がった……縦になった汚物が深い溜め息を吐くと、ゆっくり俺の眼前に近寄ってくる。やめろ近付くな。
「会話休題だ、本題に入る。今から一時間以内に寝ろ。夢顕現(イノセント・リターン)でこれから敵を狩り殺しに行く」
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