2.求めて求められて。

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「りゅ、龍太郎?!」 慌ててベランダに出る。 「レスキュー隊、参上っ!」 小声でポーズをしながらふざけた龍太郎に、涙が出そうになった。 「一緒に逃げようぜ」 「で、でも僕の家の人たち、龍太郎を目の敵にしてるから…っ」 「そんなのどうだっていいっ、お前と一緒に居たいんだ!」 「……………っ」 「ほら、行くぞ。」 龍太郎のバカ…。 バレたら龍太郎の立場ないのに…。 僕は部屋に戻り上着をとると、ベランダから飛び降りた。 もちろん、龍太郎が支えてくれた。 「…よし、行くぞ。」
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