4.溢れる涙と気持ち。

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本当に、辛かった。 また幸せを手放さなきゃいけないと思うと。 隣で幸せそうに眠る侑李を見るのも今日で最後。 俺は何処までも馬鹿だ。 寝ている侑李に小さくキスを落とし、無理矢理目を瞑って眠りについた。 ―――――――――― 「……………」 目が覚めたのは朝の6時。 まだ隣にはすやすや眠る侑李が居た。 この寝顔を見れるのも、今日で最後か。 俺はベランダに出て行った。 「はぁ………。」 天気は快晴。 何時もなら侑李を無理矢理でも起こして仲良く何処かに出掛けるのに それさえ出来なくなってしまう。 俺が急に冷たくしたら、侑李はきっと泣いちゃうな。 でも、あいつのため。 侑李のためなら、俺我慢するから……。 「龍太郎?」
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