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「はぁ…暇よね~…」
真夏の日本の某市で、私はそう呟いた。
「外なんか出ると体力が一瞬で吹き飛ぶし…私は気温が25度を超えると動きが鈍るっつ~に……」
雲の上に居るであろう天候を管理している聖霊を脅して雹でも降らさせようかな~、と言いながら、私は机に突っ伏す。
あ、私の名前はネナナ・ウィッティア・クロス。
もちろん日本人ではない。
それどころか、人間でもない。
「そう!私こそが新世界の神になるのよ!」
「ネナ姉~、朝から厨ニ病みたく叫ぶのは止めてよ~」
突然、私の部屋に1人の少女が入ってきた。
「我が妹よ!ドアを開けっ放しにするでない!室温が下がるじゃないの!」
「ネナ姉…ココが寒過ぎるのよ…
それに、妹って呼ぶのは止めてって言ったじゃん!ワタシの名前、覚えてる?」
名前?
え~っと、ファミリーネームは変わらないから……
「ん~、アリス?」
「違う」
「んじゃチェルメ!」
「ソレはインドネシアの火山の名前。ってか、なんでそんなマニアックな名前を…」
「最近モ○ゲーで読んでる小説のキャラの名前よ!」
「ネナ姉……真面目に言うつもり、無いよね?」
「当たり前だ(キリッ」
私がそう言うと、我が妹は呆れたようにため息を吐き、私のベッドに座った。
「あ!ソコはペンキ塗り立て!」
「ウソ!?…………ってコレは公園のベンチか!?」
「フッ…妹よ…………………」
「何?」
妹は『公園のベンチ』って言ったわよね…
なら、アレしか無いでしょ!
「や ら な い か ?」
「ボケェーーーーっ!」
「痛っ!?妹よ、枕を投げなくてもいいんじゃない!?」
「だから妹って呼ぶな!
私の名前はジュノー・ウィッティア・クロスよ!」
「うむ…そなたの名、しかと心得た」
「ネナ姉は何様よ………」
「神様?」
最高のドヤ顔をしてやったwww
「違うでしょ……
私達は…………
氷河の聖霊よ」
「何それカッコいいwww」
「いい加減にしてよ……」
こんな感じで、今日も普通の朝である。
あ、氷河の聖霊ってのは本当だからね?
厨ニっぽいけど本当よ?
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