ＬＬＳ--だぶれす--

鍛冶の堅物男と珈琲メイド娘。

　段々と解ってきたのは、氷はたっぷり。キンキンに冷やしたアイスコーヒーなら、私の目の前で数口程飲んでくれる。熱いものは決して口にしない。たまに目を離した隙に、空になっている事がある。という事。

　よしっ！　今日は思い切って、アイスコーヒーにミルクをガツンと半分煎れてしまおうかっ。

　ジェノバさんは他のダブレスの方々と同じように、朝５時に起床して筋トレをし、アイゼル城の周り１０キロをすぱっと走る。
　その後の朝ご飯は新聞を読みながら、アイスコーヒーと卵焼きとパン。おっと、牛乳が切れてるっ。牧場に貰いに行かなきゃ。

　毎朝私は４時に起き。着替えてすぐに寮の寝室を降りて真珠組へ行く。そこで出勤名簿に時間と名前をサイン。
　担当ダブレスの今日明日の予定を確認し、メイド統一連絡張に目を通し、今日必要な資材や事務用品を受け取り、ジェノバさん宛ての武器の依頼書類や手紙を預かりそれら全てを抱えて食堂へ向かう。食堂で軽く朝食を食べながら、毎朝五時までに提出しなければならない今日１日の予定書を手書きで作成する。
　えーと、今日はまずこれから鍛冶場のお掃除をして、ジェノバさんの私室のお掃除もして、朝食を作って、水汲みに行って、あっ牛乳！　忘れないようにしなきゃっ。後はー、洗濯物をせっけん組に運んで、鍛冶場に戻り武器を磨くのを手伝って、掃除の続きもして、アアッ妖精さんとドワーフさんの朝ご飯っ！　っとそれはここに入れてー。木の実を潰したやつに牛乳を注いだのと、小さく焼いたスコーンに杏子のジャム。で、いいかな。
　タイムくんも妖精さん達と一緒に食べて貰っちゃお。タイムくんには、プリンを乗っけて焼いたフレンチトーストとエスプレッソ。足りなかったらウインナーを焼こ。
　後片付けもして、風呂釜もすぐに洗わなきゃ。