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「あ、あの二人とも二日もたなかったっていう？」
その二人は、自分で希望を出してそれが通ったのかぁ。
「あの二人が噂を流したんです。ジェノバ様は鬼のような人だって」
ええーっ！？
「な、なんでそんな事」
「好きになってしまったからですよ。誰にも取られたく無くて、他のメイドに毛嫌いされるようあんな噂を流したんです。二人共、彼を好きになり過ぎて。真珠の子は舞い上がって張り切り過ぎて両足を骨折。赤薔薇の子は鍛冶を手伝おうとしたそうですが緊張して両腕を大火傷。それで二人共専属から外されたんです」
「そっ、そんなの酷いです！！」
怪我や火傷したのは可哀想だけど、でもあんなの悪口言ってるのと変わらない。そんなの絶対許せない。ジェノバさんはアイドルじゃない。王子様でもない。ダブレスよ。誇り高い烈風の戦士。この星の平和を守るために必死になってるんだよ。恋だの愛だの言って、たかがメイドにそんな勝手に想われて。想ってるだけならまだしも、誰にも取られたく無いからってそんな下らない噂を流したの？ どうして？ なんなの？ 酷いよ。あたしだったら、そんなことしない。どんなに好きになったって。一番大事なのはあの人の心。
「ジェノバさんは悪くない。誰よりも優しくて、鬼のような部分なんてどこも無いのに！」
「ええ。でもそれは、アナタが知っていれば良いことでしょう？」
「え？」
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