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「良く転んでストッキング毎日穴空けてるのを、気にしてるようでしたからね」
「え?」
「師匠。あかりさんの事、いつも心配してましたよ。火傷しないように、怪我しないように、丈夫な素材で作ったみたいです」
心配……。
「タイムくんっ。この黒いライン、めっちゃオシャレです! 剣とハンマーの刺繍も凄く素敵。ありがとう。ジェノバさんにお仕えしている証拠ですよね……」
「ええ。そうですよ」
ジェノバさん――。
「嬉しい……です、ほんとに。ジェノバさんのメイド服……一生大事にします」
「毎日洗濯出せるように、気に入ったら余分に作らせるからって言ってましたけど」
「らっラキュリア先生だって暇じゃないんですよ!? なんでジェノバさん、先生をこき使ってるんですか!?」
「しょうがないだろ他に頼める奴居なかったんだから。って言ってましたよ」
「いいっいくら親友のお母様だからって! ラキュリア様に私のメイド服なんかを頼むなんて~! ああ、もう今月と来月はスタンプ貰えない気がする」
「あははっ」
「笑い事じゃなーいっ!」
「どっかで着替えてから行きますか?」
「あ……」
「それ着て出勤したら。きっと師匠喜びますよっ」
「……うん」
ジェノバさん。
大好き。
私なんかの為に、こんな素敵な服を作って下さるなんて。
途中トイレで急いで着替えて。もっともっと早足で、鍛冶場へと向かった。
ジェノバさんが考えて下さった服、それを着たら。ジェノバさんに抱き止められてるようで。ドキドキ。
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