執筆開始

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      ◆  ――四日前のこと。  いきなり回想で、しかも三日前とついさっき言ったばかりなのになんで四日前なんだよ、とツッコミを入れる人も多いだろうが、しかしまあここから語っていった方が分かりやすいと思うので、そうすることにする。  自室の床に、ぼーっと座っていたときのことだ。 「ねぇ、かーくん」 「ん? なんだよ?」  俺の大きなベッドに大の字で寝そべる小柄な少女、立狩風里が唐突に口を開いた。そのどこか感情のないような声色から推測するに、どうせしょうもない用件なんだろう。軽く流しておこう。 「付き合おうぜ」 「ふぅーん。そうかー……って、はいッ!?」  軽く流せなかった。ていうかあんまり予想外だったもんだから盛大に吹き出してしまったじゃないか! 「なにその反応? 心外だなぁー」  そんな俺の反応に、体を起こした風里は膨れっ面でぼやく。その膨らませた頬は、やはり少し恥ずかしかったらしく薄い赤に染まっており、まるで赤色の風船みたいだった。可愛い。
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