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寒くなった11月の朝。
もう冷たい水で顔を洗うのも限界だ。
洗面台のカランをお湯にする。
コンビニ限定の洗顔フォームで顔を洗い、まばらにある無精髭を少し神経質に剃る。
短かめに切られてしまった髪を少し濡らして、ビジネスホテルから持ち帰った櫛で整える。
こうして、この男の一日が始まる。
……はずだった。
昨日見たテレビ番組を思いだした。
お湯で顔を洗うと毛穴が開きっぱなしになり、肌にわるいらしい。。。
男は、いつもより念入りに洗顔をした。
ふと気が付くと、電車で良く見かける顔が、鏡の中にいた。
「え？老けた？だれ？オヤジだろ！おれ！」
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