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「そんなこと………あるね。たけちゃん、同窓会とか来ないんだもん。コッチに、戻ってたんだ。」 「あぁ、五月頃かなぁ。コッチに戻ったの。まだ、皆と集まってんの?」 「二、三年前までは、よく集まってたよ。浩ちゃんが結婚してから、幹事する人が居なくて最近は……。」 「へぇ。結婚したんだ。浩ちゃん。」 「デキ婚だったみたいで、籍入れよう!って感じでって言ってたよ。」 「ふ~ん。」 「でね。しかも、双子でさぁ。手がかかるらしくて、実家には良く戻るらしいんだけど、飲み会にはなかなかね。」 「ふ~ん。」 「奥さん、年下だけど元ヤンで気が強いみたいでさぁ…」 『で?』 心の中でつぶやく。 「しかもさぁ……」 『だから、何?』 また、心の中で無意識につぶやいた。 「浩ちゃんてさぁ、昔から……」 「そうかだよねぇ。」 「ホント懐かしいよねぇ。そしたら、あの時さぁ……」 『よく話すなぁ。』 心の中で、思うだけで、笑顔で相槌を打つのは、職業がら得意だ。
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