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「おつかれさまでした」
先生から解放され、自分のバッグのもとに戻ると、友達の相沢なつみが話しかけてきた。先程、美友に首を振らせていた子である。
「何かいわれた?」
「がんばれだって・・・。帰ろ」
2人は一緒に帰路についた。もう外は暗闇に覆われている。
この街は田舎ではないが、都会ともいい難い。つまり、街の灯りがそれほどないので、余計に大きな暗闇となっているのだ。
しかし、空には大きな満月が輝いていた。
「ねえ、美友」
「ん?」
「落ち込んじゃダメだよ?ミスなんか人間誰にでもあるんだから」
「あ・・・うん」
「じゃあ、私こっちだから。明日もがんばろうね!バイバイ!」
「バイバイ」
2人は別々の方向に歩き出した。
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